AppleがiPhoneの2019年モデルを9月11日(日本時間)に発表しました。
この記事では新型iPhoneの特徴や発売日、価格、ラインアップなどの情報をまとめました。内容は随時更新します。
ラインアップ
- iPhone 11(64/128/256GB)
- iPhone 11 Pro(64/256/512GB)
- iPhone 11 Pro Max(64/256/512GB)
上記3モデルが発表されました。
iPhone 11は2018年に発売されたiPhone XRの後継で、いわゆる普通グレードのiPhoneという位置づけです。
iPhone 11 Pro/11 Pro Maxは同じく2018年に発売されたiPhone XS/iPhone XS Maxの後継にあたり、iPhoneの最上位グレードとなります。
2017年以降のiPhoneは名前にローマ数字が使われていたりXSとXRなど一見して世代やグレードがわかりにくいネーミングになっていましたが、2019年モデルのiPhoneではアラビア数字に戻り、グレードも無印版とPro版とで明確に区別され、分かりやすくなりました。
内蔵ストレージについて、iPhone 11はiPhone XRからラインアップが変更され、64GBモデルと256GBモデルの間に新たに128GBモデルが用意されました。512GBモデルは削除されています。昨年モデルと同じラインアップとなっており、iPhone 11のみ128GBモデルが用意されています。逆に512GBはありません。
素材とカラーバリエーション
前面と背面の素材は3モデル共通で強化ガラスが採用されています。iPhone 11 Pro/11 Pro Maxは背面のガラスがマット仕上げとなっていて高級感が演出されています。
フレームの素材は2018年モデルと同じで、iPhone 11がアルミニウム、iPhone 11 Pro/11 Pro Maxがステンレスとなっています。
カラーはiPhone 11がブラック、ホワイト、パープル、イエロー、グリーン、レッド(PRODUCT RED)の6色。iPhone 11 Pro/11 Pro Maxはシルバー、スペースグレイ、ゴールド、ミッドナイトグリーンの4色。ミッドナイトグリーンは今までのiPhoneには無かったテイストのカラーなので注目が集まっています。
旧モデルの販売について
Apple公式サイトでは2019年モデルに加えてiPhone 8とiPhone XRが併売されます。iPhone 7、およびiPhone XS/XS Maxは販売終了となりました。
携帯電話会社(キャリア)での旧モデルの取り扱いについては不明です。予想ですが、おそらくドコモ、au、ソフトバンクの3社はApple公式サイトに近い形になり、在庫が無くなり次第iPhone 7とiPhone XS/XS Maxは販売されなくなると思います。一方MVNOではiPhone 7の取り扱いが本格化し、後にiPhone 8が販売開始になると予想されます。
発売日・予約開始日
- iPhone 11 … 2019年9月20日
- iPhone 11 Pro … 2019年9月20日
- iPhone 11 Pro Max … 2019年9月20日
3モデルとも9月20日(金)に発売されます。
取り扱いキャリアは、ドコモ、au、ソフトバンクの3社。各取扱店(実店舗)、オンラインショップで販売されます。また、SIMフリーモデルがApple StoreおよびApple公式サイトで販売されます。
オンラインストア
予約開始日について、Apple公式サイトおよびドコモ・au・ソフトバンクの各オンラインストアでは、9月13日午後9時より受付が開始されます。
取扱店(実店舗)では基本的に9月14日開店時からの予約受付となりますが、臨時営業するショップ(※)など、一部店舗ではオンラインと同じ9月13日午後9時より受け付けます。
※ソフトバンクのみ、臨時営業する店舗の一覧を公開しています。
新iPhone予約受付にともない午後9時から午後10時臨時営業するソフトバンクショップのお知らせ
価格
※税別で案内されているものは消費税率8%で税込価格に変更してあります。
iPhone 11
- 64GB … 80,784円(税込)
- 128GB … 86,184円(税込)
- 256GB … 98,064円(税込)
iPhone 11 Pro
- 64GB … 115,344円(税込)
- 256GB … 132,624円(税込)
- 512GB … 156,384円(税込)
iPhone 11 Pro Max
- 64GB … 129,384円(税込)
- 256GB … 146,664円(税込)
- 512GB … 170,424円(税込)
iPhone 11
- 64GB … 85,536円(税込)
- 128GB … 93,312円(税込)
- 256GB … 104,976円(税込)
iPhone 11 Pro
- 64GB … 124,416円(税込)
- 256GB … 139,968円(税込)
- 512GB … 163,296円(税込)
iPhone 11 Pro Max
- 64GB … 136,080円(税込)
- 256GB … 155,520円(税込)
- 512GB … 178,848円(税込)
iPhone 11
- 64GB … 88,992円(税込)
- 128GB … 94,608円(税込)
- 256GB … 107,424円(税込)
iPhone 11 Pro
- 64GB … 124,992円(税込)
- 256GB … 141,984円(税込)
- 512GB … 167,472円(税込)
iPhone 11 Pro Max
- 64GB … 137,808円(税込)
- 256GB … 156,096円(税込)
- 512GB … 181,584円(税込)
iPhone 11
- 64GB … 89,280円(税込)
- 128GB … 95,040円(税込)
- 256GB … 108,000円(税込)
iPhone 11 Pro
- 64GB … 127,200円(税込)
- 256GB … 145,920円(税込)
- 512GB … 172,320円(税込)
iPhone 11 Pro Max
- 64GB … 142,560円(税込)
- 256GB … 161,760円(税込)
- 512GB … 187,680円(税込)
2019年モデルは2018年モデルよりも価格が5千円から1万円程度下がったことに加え、iPhone 11が標準グレードの位置づけになったことで2018年モデルに比べて全体的に割高感が薄れ、買いやすいイメージになりました。
iPhone 2019年モデルの特徴
2018年モデルからの最大の変化はカメラです。iPhone 11はデュアルカメラを、iPhone 11 Pro/11 Pro MaxはiPhone初のトリプルカメラを搭載します。
スタンダードモデルであるiPhone 11にもデュアルカメラが搭載されたということは、iPhoneにとってマルチカメラはもはや当然の機能になったということです。撮影の自由度が上がり、より思い通りに思い出を記録することができるようになりました。
面白いのは、iPhone 11のカメラはこれまでのiPhoneのデュアルカメラとは違い、広角カメラと超広角カメラの組み合わせになっていることです。これまでは広角カメラと望遠カメラの組わせでした。
単純にデュアルカメラが標準グレードまで落ちてきたということではなく、まったく新しいカメラ体験がiPhone 11シリーズで可能になったということです。具体的には「2倍の光学ズームアウト」機能によって、同じ撮影場所からこれまでよりも広い範囲を撮影できるようになりました。通常の撮影から突然、壮大な景色を背景にした撮影に瞬時に切り替えるといったことができるようになっています。
超広角カメラは撮影の失敗を減らすためにも活用されます。標準カメラでの撮影時、超広角カメラで同時に撮影することで、たとえば被写体がフレーム内からはみ出してしまっているような場合、超広角カメラ側で記録したデータを用いてフレーミングを自動的に調整してくれます。
ポートレート撮影では広角カメラを用いた撮影ができるようになったので、これまでよりも画角が広い、少し引いた構図の写真が撮れるようになりました。
マルチカメラ以外には、新たに「ナイトモード」が追加されました。絶対的に明るさが足りないシーンでも、光学式手ブレ補正とソフトウェアによる合成や調整によって、これまでは実現できなかったような精細でノイズの少ない撮影が可能とされています。
前面カメラも大幅に強化されました。画素数が上がっただけでなく、60fpsでの4K動画撮影や、120fpsでのスローモーション動画撮影が可能になっています。
パフォーマンス・電池持ちも大きく改善されました。プロセッサは第3世代のNeural Engineを搭載したA13 Bionicチップを搭載し、2018年モデルに搭載されたA12 BionicよりCPUとGPU、およびニューラルエンジンが20%高速化したとされています。一方で消費電力は少なくなり、iPhone 11はXRよりも1時間、11 ProはXSより4時間、11 Pro MaxはXS Maxより5時間、バッテリー駆動時間が伸びたとされています。
目立たない機能ですが新たに搭載された超広帯域チップ「U1」による空間認識機能も注目したいところです。今のところまだAirDropがより正確に使えるようになるという程度のものですが、将来的にはAppleマップと連動した高精度な屋内ナビゲーションが提供されるのではと期待されています。
この他で大きく変化したところはありません。ディスプレイや筐体のデザインはほとんど変わっていません。細かいところで言えば、3D Touchが完全撤廃され感覚タッチに置き換わっていたり、防水性能が少し上がったり、Face IDがより高速になっていたり、Dolby Atmosや、より高速なWiFi6に対応していたりします。
OSは最新のiOS13を搭載して発売されます。なお、iOS13は旧モデルのiPhoneにも9月20日に配信される予定です。
ここからは3モデルそれぞれの特徴を細かく見ていきます。
iPhone 11
iPhone XRの後継モデルです。XRはどちらかというとiPhone XSの廉価モデルという見られ方がされていましたが、2019年モデルでは逆にこちらが標準グレードに位置づけられました。
ディスプレイの仕様はXRから変わらず、6.1インチ、1,792×828ピクセルのLiquid Retina HDディスプレイ(液晶)となっています。また、本体サイズ・重量は150.9×75.7×8.3mm・194 gと、XRからまったく何も変化していません。筐体の素材も同じで、前背面は強化ガラス、フレームはアルミニウムでできています。カラーは6色展開。ブルーとコーラル(オレンジ色)が抜け、新たにパープルとグリーンが追加されました。
カメラはナイトモードを備えた1,200万画素のデュアルカメラです。基本的な機能は上で紹介したとおりですが、このほかに、広角と超広角、どちらのカメラで撮影しても色味などが同じになるよう自動調整する機能や、被写体をズームすると音声も対応する「オーディオズーム」、写真モードのまま動画が撮れる「QuickTake」といった新機能が追加され、さらにTrue Toneフラッシュ、スマートHDR、ビデオの拡張ダイナミックレンジなどの強化が図られています。前面カメラは1,200万画素になり、4Kビデオ撮影とスローモーションビデオ撮影に対応しました。
プロセッサはiPhone 11 Pro/11 Pro Maxと同じA13 bionicが採用され、より高速になり、電池持ちも改善されました。通信は 上位モデルと同じ最大1.6Gbpsの「ギガビット級LTE」に対応しました。 iPhone XS/XS Maxと同じ2×2 MIMOとLAA対応の「ギガビット級LTE」に対応しました。物理SIM+eSIMのデュアルSIMに引き続き対応します。無線LANは802.11ax Wi‑Fi6に対応しました。
防水性能はIP68等級にアップし、水深2メートルで最大30分間の使用に耐えられるようになりました。XRはIP67等級で水深1メートルまででした。
iPhone 11 Pro
iPhone XSの後継モデルで、iPhoneのフラグシップモデルとなります。コントラストが高く映像がくっきり表示される有機ELディスプレイを採用しているのがiPhone 11との大きな違いです。
iPhone 11 Proでは、iPhone XSよりもさらに性能が強化された「Super Retina XDRディスプレイ」を搭載しています。5.8インチ、2,436×1,125ピクセルと、ディスプレイのサイズと解像度に変化はありませんが、コントラスト比が1,000,000:1から2,000,000:1へ、最大輝度が625nitから800nitにアップし、より明るく、くっきりとした表示が可能になりました。最大輝度はHDRの写真や動画を表示するときにはさらに最大1,200nitまで自動的に上がります。
ディスプレイを強く押し込むことで特別なアクションを起こす「3D Touch」機能が撤廃され、iPhone 11/XRと同じ「感覚タッチ」に置き換わりました。押し込むのではなく、アイコン等を長押しすることで3D Touchと同じアクションを起こせます。
本体サイズ・重量は、XSが143.6×70.9×7.7mm/177gだったのに対し、iPhone 11 Proは144.0×71.4×8.1mm/188gに変化しています。厚みと重量の変化幅が大きいです。カラーは、シルバー、スペースグレイ、ゴールドの3色に加えてミッドナイトグリーンが追加され、4色展開になりました。フレーム部の素材は引き続きステンレスで、背面は磨りガラス調のマット仕上げになったことにより、高級感が増しました。
カメラはXSまでのデュアルカメラに超広角カメラが追加され、トリプルカメラとなりました。これまでの2倍光学ズームインに加えて2倍の光学ズームアウトができるようになり、超広角と望遠の間でさらに自由に構図を使い分けることができるので、たとえば多人数でのポートレートなども可能となっています。この他のカメラ機能は前面カメラを含めiPhone XRと共通です。
プロセッサは通信周りもiPhone XRと共通です。通信は4×4 MIMOとLAA対応のギガビット級LTEに対応し、2018年モデルよりもさらに高速なモバイル通信が可能になりました。防水性能はさらに向上し、等級はIP68で同じですが、水深4メートルで最大30分間の使用に耐えられるようになっています。
このほか、約30分で最大50%充電可能な18W電源アダプタが付属するようになりました。
iPhone 11 Pro Max
iPhone XS Maxの後継モデルです。iPhone 11 Proの大型版とも言え、ディスプレイが6.5インチ、本体サイズが158.0×77.8×8.1mm/226gと一回り大きい以外は11 Proとほぼ仕様は同じです(ディスプレイ解像度は2,688×1,242ピクセルですが、ピクセル密度は458ppiで11 Proと同じになっています)。
公式サイト・プレスリリース
- iPhone – Apple(日本)
- iPhone 11 Pro – Apple(日本)
- iPhone 11 – Apple(日本)
- iPhone 11 Pro と iPhone 11 Pro Max:最もパワフルかつ先進的なスマートフォン – Apple (日本)
- Apple、デュアルカメラ搭載のiPhone 11を発表 – Apple (日本)
更新情報
- 2019年9月11日 ・・・ ソフトバンクでの販売価格を追記しました。
- 2019年9月12日 ・・・ iPhone 11 Proの特徴を一部書き換えました。
- 2019年9月12日 ・・・ 取扱店での予約受付開始日時を更新しました。
- 2019年9月13日 ・・・ ドコモとauでの販売価格を追記しました。
- 2019年9月13日 ・・・ iPhone 11の内蔵ストレージについて修正しました。
- 2019年9月18日 ・・・ 超広角カメラ、通信機能、背面ガラスに関する記述を修正しました。