ドコモが、オランダのジェムアルト社の協力のもと、1枚のSIMでドコモと海外通信事業者の通信サービスが利用できる「マルチプロファイルSIM」を開発したと発表しています。
2018年度のサービス提供開始を目指し、2017年12月1日から2018年3月30日までの期間で実証実験が実施されます。
「マルチプロファイルSIM」は、通信サービスの利用に必要な電話番号や契約内容といった加入者情報(プロファイル)を1枚のSIMに複数社分格納し、渡航国や地域に応じてプロファイルの切り替えが可能なSIMです。
通常、海外に長期滞在する方がその国の通信事業者の携帯電話サービスを利用する場合、現地の事業者が提供するSIMに差し替えたり、レンタルしたスマートフォンを持つなどで対応しますが、マルチプロファイルSIMは国や地域に応じて利用するプロファイルを自動的に切り替えてくれるので、SIMを差し替えることなく、手持ちのスマートフォンでそのまま渡航先の通信事業者の携帯サービスが利用できます。
海外から日本へ一時帰国するときにもプロファイルが自動的に切り替わり、SIMを差し替えることなく、いつもどおりのドコモの携帯サービスが利用できます。
海外滞在中にドコモの電話番号で音声発信したいといったケースを想定して、利用するプロファイルを手動で切り替えることも可能となっています。
なお、マルチプロファイルSIMが利用可能な渡航先通信事業者は、ドコモが提携する通信事業者に限られます。
実証実験では、タイのTrueMove HとベトナムのVNPTを提携先通信事業者として、両国に支店・工場などがあり、出張などがある法人を対象に、マルチプロファイルSIMを合計100回線利用してもらうことで、使用感や品質に関するフィードバックを受け、正式サービスの開始につなげるとしています。
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