Googleが米国・カルフォルニアで開発者向けの発表イベント「Google I/O」を開催し、モバイルに関連するいくつかの発表を行いました。
Google assistant
Google assistantは対話型の音声アシスタントサービスです。自然言語を理解し、これまでのGoogle Nowよりも高度な対話ができるようになっています。
例えば、「いま上映している映画は?」という問いに対して上映中のいくつかの映画を提示するのはもちろんですが、次のステップで「子どもを連れて行きたいんだ」と言えば、ファミリー向けの映画をピックアップしてくれます。問の中に繰り返し「映画」というフレーズを含めなくても、勝手に映画に関する話題であることを理解し適切な回答をしてくれるというところがポイントです。
このようなやり取りで映画のチケットを購入し、映画を見る前のレストランを決め、食事後は映画館までのナビゲートもお願いする、ということが可能です。
Google Home
このGoogle assistantを利用した機器が「Google Home」です。スケジュールや天気をチェックしたり、ある事柄についての回答をウェブ検索から求めたり、音楽をストリーミング再生したり、照明や調理器具などの家電を操作したり・・・、というようなことが対話による操作でできます。
発売は今年の後半が予定されています。
Allo
Google assistantに対応したメッセージングアプリです。Googleによるアシストを交えた会話が可能で、例えば会話中の相手と一緒に食事に行くことになったとき、Googleに近くのお店を探してもらってスレッド内に提示してもらい、その内容を見ながら相手と相談して決める、というようなことができます。
また相手の発言の意味を理解して、適当と思われる返答文をいくつか提示してくれる「Smart Replay」という機能を搭載しています。
Duo
一対一のビデオ通話アプリです。ビデオ通話を発信するときに、カメラで捉えたこちらの様子を相手の着信画面に表示することができる「Knock Knock」機能を搭載しているのが特徴です。720pのHD動画をサポートし、低速な通信環境でも快適に利用できるように設計されています。
AlloとDuoはAndroidとiOS向けに提供されます。提供時期は今夏です。
Android N
GoogleはAndroidの次期バージョンを「Android N」という呼び方で開発していますが、発表イベントではグラフィックやエフェクトの向上、バッテリーとストレージの消費削減、バックグラウンドでのシステムアップデート機能、72個の絵文字の追加などの発表が行われました。
Daydream
Android Nでは高い品質のモバイルVR体験を提供するための「Daydream」と呼ばれるプラットフォームも構築されます。端末メーカーと仕様を共有し、条件を満たすスマートフォンを「Daydream-Ready」という形で販売します。また、VRゴーグルやコントローラー、アプリの仕様も統一化が図られますし、Googleが提供するYouTubeやストリートビュー、Googleフォト、Google PlayストアなどもDaydream向けのものが用意されます。
Google VR – Daydream
https://vr.google.com/daydream/