ARMは現地時間2月3日、モバイル向けプロセッサのハイエンドモデルとして「ARM Cortex-A72」を発表しました。搭載製品は2016年までに登場する見込みとしています。
64ビット対応の「ARMv8-A」アーキテクチャを採用したプロセッサです。現行のハイエンドモデル「Cortex A57」よりもさらにハイエンドの位置づけであり、パフォーマンスについてはCortex-A15を採用した2014年製端末よりも最大で3.5倍高い性能を持ち、同じ性能であれば75%低い消費電力を実現したとされています。
最大4コアで構成でき、big.LITTLEテクノロジーによりCortex-A53プロセッサと組み合わせることも可能。周波数は、モバイル用電源の制約の中では最大2.5GHz。さらに大きいフォームファクタのために16nm FinFETプロセスを用いることで、3.0GHzまでの拡張性を持ちます。
このほか、既存の32ビットソフトウェアと完全な下位互換性を持ち、64ビットと32ビットの両方のソフトウェアをサポートします。
ARMは新しいGPUコアとなる「Mali-T880」も発表しています。Mali-T760を採用した2014年製端末よりも1.8倍高いグラフィックス性能を持ちつつ、消費電力は40%削減されているといいます。