Android4.2にバージョンアップしたNexus 7を使って、Android4.2で実装された新機能をいくつか試してみました。
Android4.2の新機能の中ではとりわけ360度パノラマ撮影機能「Photo Sphere」の注目度が大きかったと思いますが、Nexus 7にはメインカメラが搭載されていないためにこの機能は試せていません。本来であればGalaxy Nexusで試したいところですが、あいにく修理中のため手元に無く、あえなく断念しました。
次にインパクトが大きかったのはマルチユーザー機能でしょうか。これはタブレット端末にのみ提供される機能なので、逆にGalaxy NexusやNexus 4では試すことができません。
本体設定の中に「ユーザー」という項目が追加されており、そこから複数のユーザーを追加することができます。
追加するとロック画面に新規ユーザーのアイコンが表示されるようになり、ロックを解除すると新規ユーザーでログインすることができます。
ログインすると初回はセットアップ画面に移行します。ここで新たなGoogleアカウントを設定しておけば、そのアカウントでGmailやカレンダー、Google+、Chrome、Picasa、Youtubeなど全てのGoogleサービスを利用できるようになります。
ホームの状態も壁紙も、インストールされているアプリもユーザーごとに扱われます。
画面の明るさなどの設定はどうなるの?という疑問が生じますが、基本的には全てユーザーごとの内容が反映されます。ただし、全ユーザー共通の設定項目も存在します。私が確認した限りではWi-Fiと音量の一部設定が共通化されていました。Bluetoothはユーザーごとに再ペアリングが必要となります。
データ使用量、ストレージ、電池使用量もユーザーごとに管理され、表示されます。
・・・と、このように、まるで自分専用の端末がもらえたような気分で使うことができるので、ご家族など複数人でタブレットを使用しているケースではなかかな実用的で楽しめる内容に仕上がっているなと感じました。
次はロック画面にウィジェットを配置できる機能についてです。
時計部分を右にスワイプ操作することで、ウィジェットの新規追加が可能になります。
いまのところ追加できるウィジェットは、時計、カレンダー、Gmailのみ。実際にカレンダーのウィジェットを貼りつけたところが上の右の画像です。
ウィジェットを選択した状態でロック画面を解除すれば、選択中のウィジェットのアプリが立ち上がります。上の画像の例ではカレンダーアプリが起動します。
この機能については、現時点ではまだ設置できるウィジェットの種類が少なくて実用性に欠けると思いましたが、これからサードパーティー製含めもっと種類が増えてくることを考えると、将来性はあると感じました。
次にQuick Setting機能についてです。
Android4.2ではステータスバーを引き下げることで各種設定を変更できるQuick Setting機能が追加されました。タブレット端末の場合、画面の左側から引き下げると通知パネルが、右側から引き下げるとQuick Settingが表示されます。
Quick Setting内は9つのマスに分かれていて、ユーザー切り替え、画面の明るさ、Wi-Fi、画面の回転、電池残量、機内モード、Bluetooth、目覚まし時計の項目が並んでいます。
このうち、画面の回転と機内モードのみがトグルでのON/OFFが可能で、ほかは各設定画面に移行するための単なるリンクとなっています(画面の明るさは調節バーがポップアップで表示される)。そのため、案外使い勝手は良くないです。しかもGPSの項目もありませんし、項目を追加したりすることもできません。今後のアップデートに期待です。
次はスクリーンセーバー機能についてです。
スクリーンセーバーの開始タイミングを、卓上ホルダー装着時、充電時、いずれかの3つから選択することができます。また、時計、BeanFlinger(Jelly Beanのイースターエッグ)、カラー、カレント、フォトテーブル、フォトフレームから、種類を選択できます。
時計は夜間モードなども設定できて便利な上に雰囲気も出ます。フォトテーブルやフォトフレームでは端末内のファイルはもちろん、Picasa内のファイルもフォルダ単位で指定できるので実用性十分です。リビングなどに置いておくには良いですね。
最後はギャラリーの機能追加についてです。
Android4.2ではギャラリーに標準で画像編集機能が備わりました。画像の左下の小さなアイコンをタップすると編集モードに移行し、各種フィルタの追加、枠の指定、トリミング、回転、傾斜調整、その他色補正や露出、色彩などの調整ができます。
私は写真や動画を見るときはいつも標準のギャラリーを使っているので、これも素直に嬉しい追加機能であると思いました。
このほか、標準の電卓アプリが若干高機能になっていたり、Gmailアプリが使いやすくなっているなどの軽微な更新がたくさん含まれています。
Android4.2は4.1と同じく「Jelly Bean」というコードネームが使われていて極マイナーなバージョンアップのようにも感じてしまいますが、実際のところはチャレンジ精神の高い機能の追加や強化が施されていて、かなりの新鮮味を感じます。ただ、一部動作が不安定になったり使い勝手が悪かったりと、やや荒削りな部分も目立つため、これらの追加機能はベータ版程度に考え、次回のメジャーアップデートで化けることを期待するのがよいのかもしれませんね。