シャープは6月1日、半導体エネルギー研究所と共同で、酸化物半導体「IGZO」の新技術を開発したと発表しました。これにより、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル機器向けの液晶ディスプレイの一層の高精細化、低消費電力化が図れ、またタッチパネルの高感度化が実現されます。
この度シャープはこの技術を用いて、スマートフォン向けとモバイル機器向けの2つ液晶ディスプレイを試作しています。スマートフォン用は4.9型、画素数720×1280、画素密度302ppi。モバイル機器向けは6.1型、画素数2560×1600、画素密度498ppi。どちらも非常に高精細なディスプレイとなっています。
今後、IGZOの新技術を採用した液晶ディスプレイの早期実用化を目指すとしています。ロイターによれば、亀山第2工場で量産しているIGZO技術を使った液晶パネルは、今年度中にすべて新技術に転換する方針とのこと。
またこの技術は、有機ELディスプレイにも適用可能です。これまでのような”縞”が見えず、画像をより美しくみせることができます。13.5型、3840×2160(QFHD)、326ppiと、3.4型、540×960、326ppiのフレキシブルタイプの2つの有機ELディスプレイが試作されています。しかしながら有機ELディスプレイについては現在のところ実用化の予定は無く、今後の市場ニーズに備え、両社で研究開発を進めていくということです。
情報元:シャープ