ソニーエリクソンから発表された「Xperia arc(エクスペリア アーク)」。去年盛大にリリースされたXperia X10の姉妹関係にある端末だけに、注目度はやはりとても高いようです。しかし去年と違うのはスマートフォンのラインナップの多さ。新しくリリースされるということだけでは、もはや購入への決定打とは言えません。将来性も含めて、今回発表されたXperia arcが購入に値するかどうかを、個人的な見解とはなりますがまとめてみました。
まず結論から言ってしまうと、Xperia X10以前の端末から乗り換える、あるいはこの端末でスマートフォンデビューをするなら”買い”だと私は思います。理由としては、
- ソニーエリクソンだから見栄えが良い
- 端末のデザインが秀逸
- 最新のOSが搭載されていて、次期バージョンへも高確率で移行
- これまでのAndroid機の集大成的な存在である
素人っぽさ全開ですけど、案外こういうシンプルなところが購買意欲につながるんだと思います。では少し細かく見ていきましょう。
ソニー・エリクソンだから見栄えが良い
せっかく最先端のものを手にする訳ですから、みんなに見られて格好のつくものが良いですよね。特にスマートフォンデビューを飾るには、ソニーブランドは知名度・信頼度ともに申し分ないのではないでしょうか。
実は私はdocomoのGalaxy Sをメインとしているのですが、韓国メーカーであるSamsungの携帯というだけで、よく分からない引け目を感じることがあります。私自身おかしな反韓精神は嫌いですし、良いものは良い、悪いものは悪いとして堂々としていたいのは山々なんですが、特にど素人の友人なんかに「これなにー?どこのメーカー?」とか聞かれるとちょっと動揺している自分に嫌気が差したりします。ま、その程度です。。。
端末のデザインが秀逸
メーカーによって端末の質感にかなり違いがあります。iPhoneは重厚感がありますね。HTCもDesire HDなんかはマットな質感で重厚感があります。SamsungやLGはプラスチック感が濃くて安っぽく、まだまだ発展途上な感があります。ではソニー・エリクソンはと言うと、前作のXperia X10同様、おしゃれで且つ高級感があり、アクセサリーとして持ち歩くのにも有効と言えるほど格好の良いものだと個人的に思います。(Xperia arc まとめ@wiki:ギャラリー)
端末サイズについて、まず特徴的なのがわずか8.7mm(最薄部)という薄さです。薄くて定評があり全世界で1000万台を販売したGalaxy Sよりもさらに1.2mmも薄いです。それでいてこの端末の製品名でもある「arc(弧)」をモチーフとした弓状の形体により、指にほどよくひっかかりそうな持ちやすそうなデザインに仕上がっています。
今日2chを見ていて頷いたのは、「スペックはすぐに新機種に抜かれるが、良いデザインはずっと良い。」という言葉でした。
最新のOSが搭載されている
現時点で最新となるAndroid2.3を搭載してリリースされます。今のところ2.3を搭載して発売される、国内初の端末ということになると思います。OSが最新だと何が良いのかと言うと、簡単に言ってしまえばより使いやすくチューンナップされている状態で使えるということです。またAndroid2.3では、電池の消費もいくらか穏やかになっているようです。
それと忘れてはならないのが「次期バージョンへのアップデートの可能性」についてです。これはこの端末の将来性を決める大事な部分です。これについてソニーエリクソンMGのNathan Vautier氏は、Xperia arcは次期バージョンのOSへアップデートされるだろう。と述べていますので、高い期待が持てます。
これまでの集大成的存在である
2011年に入り、これからスマートフォンは新たな局面を迎えます。それはデュアルコアCPUの搭載であったり、Felicaの上位規格であるNFCの搭載であったりする訳ですが、これらの新しい世代に入る前の”安定版”とも言える端末がこのXperia arcなのではないかと思います。そしてその確たる「安定」の上に華やかな飾り付けをして汎用性を持たせたことに、この端末の意義があるのだと推測します。
スマートフォン関連の最新情報を常に集めているような人にとってみれば、今このタイミングでシングルコアCPUを搭載し、NFCも非搭載、しかもその他の部分も既存機種と差ほど大きな変化は無いことに新鮮味を感じないかもしれません。しかしそもそものターゲットや、満たそうとするニーズ自体が違うのだと私は思います。そう考えるほうが自然です。
また、確かに最新のスペックは魅力的ですが、総じて問題点も多く出てくるものです。これが初めてのスマートフォンとなる場合やこういった知識が乏しい方の場合、トラブルが大きなストレスを生じさせてしまう可能性は高いと思います。そうした意味でも、スマートフォンデビュー者や知識に自信が無い人には”買い”であると言えると思います。
まとめ
このように、搭載OS、搭載スペック共にこれまでの集大成的な構成となっていて、万人にとってとっつきやすく扱いやすい端末のように思います。また、ソニー・エリクソンの強みであるブランド力とデザイン力がふんだんに盛り込まれていて、持っていて格好が良く、手にとって気持ちの良いデザインに仕上がっていると思います。将来性については、発売直後から新バージョンのAndroid2.3を搭載し年内は主力であり続け、しかも次期バージョンへの移行の可能性も高いために有望かと思われます。
逆に欠点として、海外でこれから続々と登場するデュアルコアCPU、NFC搭載機と比較して、新鮮さという意味で劣っています。しかしこれは前述のとおり、持ち手が何を欲しているのかで180度変わってきますし、そもそも国内での発売となるとまだまだ半年以上は先の事になるでしょう。
まず第一に携帯電話としての安定した通話、通信を求め、その上で徐々にスマートフォンのよさを体感していきたいといった層には最も有力な候補となることでしょう。
<詳細スペック>
- OS:Android 2.3(Gingerbread)
- CPU:Qualcomm MSM8255 1GHz
- 内蔵メモリ:512MB
- 外部メモリ:microSD/microSDHC(最大32GB)(8GBのカード同梱)
- ディスプレイ:4.2インチ液晶(解像度:854×480)、マルチタッチ対応
- カメラ:8.1メガピクセルカメラ、720p動画撮影対応、裏面照射型CMOSセンサ Exmor R採用、オートフォーカス、LEDフラッシュ搭載
- FMラジオ搭載
- GPS/aGPS搭載
- HDMI出力搭載
- Bluetooth:2.1+EDR
- DLNA対応
- Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n
- バッテリー容量:1,500mAh
- サイズ:125×63×8.7mm
- 重さ:約117g
- カラーラインナップ:ミッドナイトブルー、ミスティーシルバー