米NVIDIAは現地時間11月8日、新モバイルプロセッサ「Tegra3」を発表しました。
Tegra3は、「Kal-El」という開発コードネームで呼ばれていたモバイル向けSoC(システムオンチップ)で、コア数が4基、つまりクアッドコア化しています。これにより先代Tegra2よりも4倍高速に動作するとされています。また、GPUも8コアから12コアへと増強され、グラフィックス性能は3倍になっています。ゲームではTegra2では表現できなかった周囲が水面に映り込むといった豊かな効果を与えられるようになっています。
動作速度の向上に加え、消費電力の面でもあらゆる局面において優れているとされていて、その”キモ”となるのが第五のコア”と呼ばれる「コンパニオン・コア」の存在です。コンパニオン・コアはメインコアとは独立して動作し、負荷が低い状態ではコンパニオンコアのみが最大500MHzの低クロックで動作し、消費電力を抑える働きをします。これによってTegra2と比べ、動画視聴で最大60パーセントの消費電力が削減されているとのことです。なお、メインコアはシングルスレッド時のみ最大1.4GHzで動作し、4コア時は1コアあたり1.3GHzで動作します。
このほかTegra3では、新たにPlayStation 3やXbox 360、Wii用ゲームコントローラの接続もサポートします。動画は1080ピクセル、40MbpsのフルHD動画の再生をサポートし、オーディオは7.1chサラウンドに対応します。
先ほどお知らせしたASUSの「Transformer Prime」が、最初のTegra3搭載機となる見込みです。発売は今年の12月とされています。