スマートフォンのみでマイナンバーカードの交付申請をしてみました。
手続きの中で特別困ったところはなかったですが、顔写真のファイルを転送するステップで一部のiPhoneユーザーには補足情報が必要だと感じたのでその点を盛り込みました。
対応機種を確認する
マイナンバーカード総合サイトでは、オンラインでの交付申請は下記の条件を満たす機種に対応しているとされています。
- Android 2.3/4.0(デフォルトブラウザ)
- Android 4.1(Chrome 41)
- iOS 8.2(Safari 8.1)
とんでもなく古いバージョンが推奨環境とされていることに驚きますが、最新バージョンを適用した機種でも問題なく申請できるので安心して下さい。でももしかしたら一部の環境では申請できないということもあるかもしれません。
通知カードのQRコードを読み取る
マイナンバーの通知カードに印刷されているQRコードをスマートフォンで読み取り、マイナンバーカードの交付申請ページにアクセスします。
QRコードの読み取りは、iOS 11以降を搭載したiPhoneなら標準のカメラアプリで読み取れます。iOS 11以前のiPhoneやAndroidスマートフォンを使う場合はQRコードを読み取るためのアプリをインストールします。
QRコードを使わずに個人番号カードのオンライン申請サイトに直接アクセスすることもできます。
利用規約に同意する
利用規約を確認後、2つのチェックボックスにチェックを入れて「確認」をタップします。
メールアドレスの登録
申請に使う氏名とメールアドレスを入力し、登録します。
申請IDの入力フォームもありますがQRコードからアクセスした場合は自動的に入力された状態になるので手動での入力は必要ありません。
メールを確認して手続きを再開
メールアドレスの登録が完了すると、登録したメールアドレス宛にメールが2通届きます。
そのうちの1通に貼られたリンク(URL)をタップすると申請手続きが再開できます。再開するためにはもう1通に記載された認証番号の入力が必要となります。
顔写真を登録
顔写真を登録します。スマートフォンで撮影してそのまま登録するのが楽です。ただし、6か月以内に撮影した写真であることや、明るく鮮明な写真であることなどいくつか条件がありますから、記載の事項を必ず確認するようにして下さい。不備があると交付が遅れてしまいます(1週間ほど後に受付不可の通知が来て修正を求められる)。
iPhoneユーザーはファイル形式に注意したい
アップロードファイルは、ファイル形式がJPEGで、カラーモードはRGB、ファイルサイズは20KB~7MB、解像度は幅480~6,000ピクセル、高さ480~6,000ピクセルとされています。
ここで問題になってくるのがファイル形式です。iOSの最新バージョンである「iOS 11」では写真の保存形式が従来のJPEGから「HEIF」という新しい形式に変更されていて、最新のiPhone 8/8 Plus/Xはもちろん、iOS 11にアップデートしたiPhone 7/7 Plus、6/6 Plus、SE、5sでも標準で写真ファイルがHEIF形式で保存されるように設定されています。
試してみたところHEIF形式のファイルでもアップロードして申請すること自体は可能なようでしたが、受付不可となる可能性がありますから、iPhoneユーザーは気をつけたほうが良いと思います(HEIF形式の写真でも受付してもらえるのか問い合わせてみましたが明確な答えは得られませんでした)。
対処するのは簡単です。iPhoneの設定アプリからカメラの設定に入り、フォーマットの設定を「高効率」から「互換性優先」に変更します。こうすることで写真がJPEG形式で保存されるので、不安なく申請することが可能になります。
ちなみに交付申請が終わった後は保存形式をまたHEIFに戻しておいたほうが良いです。HEIFはJPEGよりも圧縮率が高く、Appleによれば写真のサイズを約1/2に削減できるそうです。iPhoneのストレージ容量を大幅に節約できます。
生年月日の入力と申請内容の確認
申請情報登録のステップでは、まず生年月日を入力します。
続いて、電子証明書の発行有無と、氏名の点字表記の有無を設定できます。
手続完了
以上で申請手続きが完了しました。登録メールアドレス宛に手続完了のお知らせが届きます。約1か月ほどでお住まいの市区町村から交付通知書が届き、役所に出向いてマイナンバーカードを受け取ります。
交付申請を終えての感想
大抵のスマートフォンにはカメラ機能が付いているので顔写真を撮ってそのままアップロード、申請できるのが良いです。受け取りは役所に出向く必要がありますが申請だけなら家の中で全てが完結します。
一方でQRコードを読み取ったり、ブラウザとメールアプリを行ったり来たりと、スマートフォンの操作にある程度なれていないと逆に時間が大きくかかったり手間に感じてしまうこともありそうです。
提供側には手続きの簡略化など一層の改善を求めます。せめてモバイルの推奨環境とHEIFファイルの取扱いについては迅速に対処、対応してもらいたいところです。