Googleが「Files Go」という新しいファイル管理アプリを準備中で、現在Google Playストアでそのβ版を配信しています。
対応バージョンはAndroid 5.0以上。誰でも試すことができますが、β版なので不具合や不備があるはずです。
Android 6.0 Marshmallow以降のAndroidには、内部・外部ストレージのファイル閲覧やファイル操作が行えるファイルビューアーの機能が標準で組み込まれていますが、「Files Go」アプリをインストールすれば、さらにGoogle謹製の容量管理機能とP2Pファイル送受信機能を追加することができます。
Files Goアプリを開くと、端末の内部ストレージと外部ストレージの使用状況(使用量と空き容量)が表示されます。またその下には空き容量を増やすヒントが表示され、ヒントのとおりに操作することで簡単に空き容量が増やせるようになっています。
具体的には、アプリの一時ファイルの開放や、サイズの大きいファイルや重複ファイルの指摘、使用していないアプリの通知などです。
画面下部の「ファイル」タブを開くと、一般的なファイルマネージャーアプリのような画面になり、端末内のファイルの閲覧・操作が可能です。
そしてファイルタブの最下部には、このアプリの目玉機能と言えるP2Pファイル送受信のためのボタンがあります。
この機能はiOSの「AirDrop」とよく似た機能と言われていて、つまりはインターネット接続を必要とせず、BluetoothとWi-Fiを使って近距離内にあるAndroid端末同士のファイル送受信が可能です。
利用するには受信側と送信側の両方にFiles Goアプリをインストールしておき、それぞれが「送信」または「受信」のボタンをタップします。
転送可能な端末が見つかると、「付近の他のユーザー」としてユーザーが表示されるので、これをタップします。
すると接続が構築されます。
あとは転送したいファイルを選択して「送信」ボタンをタップすれば・・・。
転送が完了します。
Files Goアプリをインストールしておけば、他のアプリで共有アイコンをタップした時の一覧に「近くの友達に送信」が表示されるようになり、これを選択するとFiles Goが起動してノンストップで送信モードまで持っていけます。
なお、接続時に表示される名前をカスタマイズすることもできます。
AndroidではもともとBluetoothやAndroid Beam、Wi-Fi Directを使って端末間で直接ファイルをやり取りすることができましたが、転送速度が遅かったり、使えるようになるまでの設定がやや難かしかったりと、問題もありました。
Files Goアプリのファイル転送機能はお互いにアプリをインストールする必要はあるものの、位置情報を活用した接続先の自動割り出しや、Blueoothでのセッション確立、そしてWi-Fiによる高速転送と、これまでの問題を一気に解決した方法となっています。
今後のテスト結果や成果次第では、Android OSの標準機能として組み込まれる可能性すらあるのではないでしょうか。