前記事に引き続き、HTC NIPPON主催のブロガーイベントの参加レポートです。この記事では質疑応答の内容をお届けします。
HTC Desire EYE イベント参加&レビュー記事
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開発チームへの質問
――HTCが海外でAndroid6.0にアップデートする機種を公開したが、今回日本で発売される2機種についてはどうか。
グローバルモデルにあわせて出来るだけ同時期にやっていこうと考えている。グローバルでバージョンアップされるものは、基本的にアップデートされると考えて良い。
――端末と別にSIMカードを買った場合、サポートはどうなるのか。どの程度までサポートするのか。
日本のMVNOの使い方等は全て調べてある。HTCの端末を購入した方には、OCN以外のSIMでもすべて同じサポートをしたいと考えている。
――キャリアとの接続はどこまでサポートしているのか。ソフトバンクやauは?
ワイモバイルの確認試験を現在行っている。auについてはVoLTEうんぬんの問題もあって、公式発表としてはドコモのネットワークのみ対応ということになる。
――Desire 626が2,000mAh、Desire EYEが2400mAh。スペック表を見ると連続通話時間に非常な開きがあるが・・・?またDesire 626はRAMが1.5GBという情報もあるが、スペック表のとおり2GBでいいのか。
Desire EYEはバッテリーライフを長く持たせる工夫をかなりしている。RAM容量は2GBで間違いない。
――Desire EYEは防水に対応しているが、画面に水滴が着くと誤動作してしまうのか。着いても誤作動しない仕組みはなにか導入しているか。
誤動作する。ただ防水・防塵はしっかりしているので安心して欲しい。
――他社製品でカメラを高画質で撮っていると発熱が気になる。放熱の差別化はしているか。
熱問題はHTCの耐久性試験をクリアしているので問題ない。採用しているプロセッサーはそれほど発熱しないものである。
――スクリーンショットを撮るとシャッター音が鳴る。何故?
これまでの機種がすべてそのような仕様になっていたから今回も同じだが、声があれば次の製品に反映したいと思っている。
――修理の「最短5日間」は土日を含んだ日数?たとえばアップルでは修理時に良品を持ってきてくれるサポートもあるが・・・
土日を含まない5日間。つまり5営業日。修理中の代替機等のサポートは検討中であり、今は答えられる段階にない。
営業系チームへの質問
――同じ台湾の某社との差別化点は?販売目標は?
具体的な数字は差し控えたい。数を聞けばかなりアグレッシブだと思われると思う。
販路についてはチャレンジしたいと思っている。某メーカーは量販店に依存しているが、他と同じことをやっていてはそのマーケットのなかのシェアの奪い合いになるから、違うことをやっていきたい。具体的な方法は今は言えない。
――HTC Shift(Windows搭載の小型ノートPC)のような機能的に尖った製品やAndroid以外のOSを搭載した端末の展開は?
かつての端末のような”尖った感”が今の端末に無いのは私も感じている。失敗がだんだん許されなくなってきたような背景があるのも間違いない。ただ新しい物に関しては、ReカメラとかHTCバイブとか新しい方向での尖ったものというのは考えている。今日は具体的に言えないが、「おおこんなものを持ってきたか」という点では、きっとまたご満足いただけると思う。
Windows Phoneについては1週間に1回は話をしている。計画という段階ではないが、十分に熱気のある検討をしているので、いずれご案内出来ると思う。
――端末メニューを見ると「HTC mini+」に対応しているようだがスペック表には表記がない。取り扱う予定は?
過去にKDDIを通じてmini+に相当する端末(HTC J One mini)を発売しており、使いたい場合はこれを購入していただくことになる。我々自身では販売していない。
――SIMフリー市場には帰ってきたが、ドコモに帰るつもりはないのか。
帰りたいと思っています(笑)。鋭意頑張りたいと思っている。我々だけでなんとかなるものではないが、気持ちとしてはできるだけ広いお客様に使っていただくということを目指しているので、頑張りたい。
――キャリアモデルとSIMフリーモデル、量販店店頭でのプロモーションや差別化についてどのように考えているのか。
キャリアモデルとはバッティングしないように端末をラインアップしていきたい。プロモーションについては、このユーザーにはこの端末のこのSIMサービスを向けたいというところまで設計していきたいと考えている。
――Appleや韓国の某大手はアクセサリーを中心とした販売戦略を打ち出して成功しているが、HTCの戦略は?
ドットビューケースは非常に特殊なためHTCの面白さをアピールする上で評判が良い。これに後続するようなアクセサリーを検討している。
――地方でのプロモーションについてどう考えているのか。
タッチポイント(顧客との接点)をどうしようかは現在悩んでいるところ。購入できる場所は用意しなければならないということで従来であればアマゾンや楽天などのeコマースに依存してしてしまっていたが、売り方を変えていきたいと考えているので今回SIMカードまで買えるHTC e-shopを開設した。
――Reカメラは日本では売らないのか。
売ろうとは考えていた。ただ盗撮カメラと見られる懸念もあって、販売ということろまでこぎつけなかった。でももったいない。Reカメラのような新しい製品をHTC NIPPONからリリースすることにはこだわっていきたいと考えている。
――ヘッドフォンを使わなくても音質が非常に良いところはHTCのこだわりであり他社と差別化出来るポイントだと思うが、今回の機種ではこの点をどのようにアピールしていこうと考えているか。
Desire EYEにはBoomsoundが搭載されているのでこれを特集している。店頭向けにはデモサンプルを設置することで音を体感してもらいたいと考えている。
PRマーケティングチームへの質問
――ブロガーイベントは今後も継続していくのか。
みなさまのブログがどのように上がるかを拝見して成果に応じて今後も継続するか決める。
――Butterflyのときに乃木坂46を起用したが今回もあのようなタイアップを企画しているのか。
あえて素人のような乃木坂46を起用した。成功したと思っている。次のフェーズに行くにあたって別の子たちを考えている。ただ、SIMフリーでやるかといったら今のところ想定はしていない。
記者発表会で行われた質疑応答の内容
――SIMの価格は?Butterflyシリーズの展開は?
OCNと検討しているところ。シンプルなひとつのプランにしたい。わかりやすく間違えにくい、低額のプラン。プランは順次拡大予定。
ハイエンド、プレミアムレンジの製品は、日本のSIMロックフリー市場の動向を見つめながら検討していきたい。フラグシップモデルはキャリアが展開していて、ユーザーはそちらに目が行きがち。だが、(SIMロックフリーでも)グローバルにおけるフラグシップモデルをできるだけ早く提供したいと考えている。
――対面のサポート窓口がほしい。対面サポートの体制を整える考えがあるのか。
ユーザーは本当に直してもらえるのかなという考えを持っている。直しに出したけどレスポンスがないという話も聞いている。そういうことがない状態にまずしたいということで、今回コールセンターを作った。対面サポートについては量販店が一番のコンタクトポイントになる。量販店と手を組んで考えていきたい。
――遅かった印象があるが、参入タイミングのきっかけは?なぜこの時期に?
SIMフリー市場が日本で本格的にスタートしたのは去年の10~11月。弊社は1年間調査を行ってきた。どれだけのディマンドがあるのか。参入して受け入れられるのか。グローバル商品を見つけながら考えていた。その結果、ファッショブルな端末でサービス性を訴求したものが日本ではまだ出ておらず、また市場も来年に向けてさらに伸びてくることが分かったので、このタイミングになった。
グローバルの旬な端末を一番いいタイミングでローンチしていきたい。今回は最初のローンチなので、安定した、品質がきちっと確認できている商品ということで今回の機種を選択した。
質疑応答を聞いての感想
販売方法についてはまだ悩んでいる部分も散見され少し心配な面もありますが、まずは触れ込みの通り修理やサポートといった対応がしっかりと行えれば、もともとのブランド力もあるので信頼度はより高まり、それだけでSIMフリー端末メーカーとして高い地位を確立できるのではないかと思いました。
アップデートについても例えばグローバル発表と同じタイミングで国内ユーザーに案内することができればとてもエキサイティングですし、キャリアモデルとの差別化にもなると思います。
投入機種については、まずは出来るだけ伝わりやすいものを、出来るだけシンプルに訴求していきたいという考えがみてとれました。着実な成果をあげていき基盤を盤石なものにできれば、将来的にはハイエンドモデルやギミック満載のモデル、ユニークなアクセサリーまでラインアップを拡大することができます。
ギーク層に望まれているような尖ったモデルがこの日本でも発売されるとなれば、僕たちは本当にワクワクドキドキできるので、HTCさんには本当に頑張ってもらいたいと思いました。