NTTドコモは携帯端末を中継器として他の通信機器をネット接続させる「テザリング」に対応したスマートフォンを、今夏7機種投入する予定だということです。日本経済新聞が報じています。
テザリングはスマートフォンなどの携帯端末が無線LANルータのような役割をし、別の通信機器をネット接続させる機能です。日経によると同時接続可能な端末の数は最大5台だということです。
実はAndroid端末ではバージョン2.2から標準搭載されていて海外では普通に利用されているらしいのですが、日本ではインフラの都合上、強制的に無効化された状態でこれまで販売されていました。
そのような中、今年初めに携帯キャリア大手3社のうちKDDIが初めてテザリングの解禁を打ち出し、このたびドコモでもテザリングに対応した機種を投入する運びになりました。
NTTドコモの2011年夏モデルのスマートフォンラインナップは既にほぼすべてが明らかにされていますが、これまでテザリングに対応しているとされる機種は、AQUOS Phone SH-12C、AQUOS Phone SH-13C、MEDIAS WP N-06C、Optimus Bright L-07Cの4機種のみでした。日経の今回の報道によるとテザリングに対応する機種は7機種だということなので、これに加えてさらに3機種が存在するということになります。
2011年夏モデルには全9機種のスマートフォンが含まれることが予想されており、先にあげた4機種を除くと残りはXperia acro SO-02C、Galaxy S II SC-02C、P-07C、F-12C、BlackBerry Bold 9780の5機種となります。私の解釈が間違っていなければ、このなかにテザリングに非対応な機種が2機種含まれることになると思います。
※追記:F-07Cという富士通のWindows7とSymbianのデュアルOS端末が発表される予定ですが、これはスマートフォンの位置づけではないので除外しています。また、BlackBerry Bold9780はAndroid端末ではないので除外します。とすると夏モデルAndroid端末全8機種のうち1機種だけがテザリングに非対応だということになります。Xperia acroが非対応だという情報有り。
まあいずれにしろほぼすべての端末がテザリングに対応することになります。
テザリングにおける料金は先日明らかになったとおり、パソコンなど外部機器との接続という扱いになるので通常は5000円強が上限のパケット通信料が10,395円へとシフトします。テザリングを使ってパソコンやゲーム機などで通信を行えばあっという間に上限に達してしまうので、要するにいつもの料金にさらに約5000円を追加すればテザリングを使った通信がし放題だと考えたほうがベターだと思います。
日経の報道ではさらに、今後ドコモはLTE対応のスマートフォンでもこの機能を搭載する予定だとしています。肝心の通信料も「競争力のある価格帯で」ということなので、ある程度期待できる価格設定がなされると予想できます。ただしLTE(Xi)はまだ提供エリアが狭いので、仮にこのような環境になったところで恩恵を受けられるのはとうぶん極一部の地域に住む人達だけに絞られそうです。
情報元:日本経済新聞