Googleは11月1日、Androidの新バージョン「Android4.4」(コードネーム:KitKat)を発表しました。同時発表したNexus 5がこれを初期搭載するほか、Nexus 4、Nexus 7、Nexus 10でも今後数週間で利用できるようになります。なお、GALAXY NexusについてはAndroid4.4へのアップデートは提供されません。
Android4.4は「KitKat」のコードネームのもと開発されたバージョンです。Android4.1~4.3までのコードネームは「Jelly Bean」でしたので、コードネームが変わる比較的大きめの、更新箇所を多く含んだバージョンアップということになります。
GoogleによるとAndroidのユーザーは全世界で10億人に達しようとしています。そして次の10億人を目指すために、今回のAndroid4.4ではロースペック機でも動作するよう改良が加えられていると言います。具体的には、不要なバックグランドサービスを削除し、メモリ使用量を削減しています。さらに、YouTubeやChromeを始めとする各種Googleサービスについても、同じような更新が加えられています。これにより、512MBの少ないメインメモリーを搭載した端末でも快適な動作が可能になったということです。
このほかの主な更新内容は以下のとおりです。
画面に触れること無く”ok Google”と言うだけで音声検索やテキスト送信、音楽再生が可能に。
端末で音楽再生中、ロック画面にフルスクリーンでアルバム/ムービーアートを表示。曲送り、曲戻しも可能。
読書、ゲーム、動画再生中にステータスバーとナビゲーションキーを非表示にする新機能「immersive mode」を搭載。
メモリーの最適化とタッチスクリーンの改良により、マルチタスキングなど全てのシーンにおいてこれまで以上の高速レスポンスを実現。
新しい電話アプリではコンタクト頻度に応じて連絡先を自動配置するほか、近くのスポット、会社、Google Appドメインに登録されている人物を検索することが可能。
連絡先に登録されていない相手から着信があった場合、Google Mapのデータと照合して発信元を表示。
新しい「ハングアウト」アプリは全てのSMS、MMSメッセージを統合。点在していたメッセージをひとまとめにして見忘れを防ぐ。
Android標準入力アプリ「Google Keyboard」において絵文字入力が可能に。
「Google Cloud Print」や「HP ePrint printers」、その他Google Playストアにある印刷アプリを使ってプリンターと接続し、スマートフォンやタブレットから印刷可能。
Google Driveなどの各種オンラインストレージに簡単にファイルを保存したり、最近使ったファイルに素早くアクセスすることが可能に。
Quickofficeをプリインストールし、ドキュメント、スプレッドシート、プレゼン資料をスマートフォン・タブレットから簡単に作成可能に。
ホーム画面のステータスバーおよびナビゲーションキーの背景が透過になり、壁紙が全画面表示に。
このほか以下の更新も行われています。
- Bluetoothの「MAP(Message Access Profile)」に対応
- Chromecastに対応
- ブラウザ「Chrome」が高速化
- クローズドキャプションと字幕に対応
- 失くしたAndroid端末を探す「Android Device Manager」をビルドイン
- インストールアプリの並び替えや表示形式の変更に対応
- 本体設定に「ホーム」という項目が追加され、ホームアプリの切り替えが容易に
- 標準メールアプリを刷新
- 昼は影をはっきりさせて鮮やかに、夜はノイズを抑えたくっきりとした写真が撮れる「HDR+モード」を新搭載
- 赤外線によるリモコン機能に対応
- ステータスバーから呼び出すクイックセッティングに「ロケーション」項目が追加
- 位置情報に省エネモードが追加。位置情報を最近要求したアプリの閲覧も可能に
- 音楽再生の消費電力を削減。Android4.4搭載のNexus 5では60時間の連続再生が可能
- ロック画面から音楽や動画のシークができるように
- セキュリティを向上
- 新しいNFC決済に対応
- タッチスクリーンの精度向上(Nexus 5のみ)
- 端末画面の動画キャプチャに対応
情報元:Google
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