Androidタブレット「Nexus 7」の2012年版と2013年版でベンチマークテストを行い、比較してみました。
2012年版はSoCにNVIDIAのTegra 3を採用しています。一方2013年版ではQualcommのSnapdragon S4 Proを採用しています。RAMは2GBに倍増しました。Googleによれば、CPU性能が1.8倍、グラフィックス性能が4倍に向上したそうです。
ベンチマークの結果は以下のとおりです。左が2013年版、右が2012年版です。
AnTuTu Benchmark
トータルスコアは2013年版が「18642」、2012年版が「12760」。CPUとRAMのパフォーマンスが大きく向上。グラフィックス性能は2D、3D描画ともに2倍近いスコアをマーク。ストレージへの書き込み速度はさほど変わっていません。CPUの周波数は2013年版が1.5GHzで2012年版が1.3GHz。ともに4コアです。
Quadrant Advanced
トータルスコアは2013年版が「5842」、2012年版が「3595」。RAMのスコアが4倍近く伸びています。その他も平均して2013年版のほうが良いスコアに。
3Dmark
グラフィックス性能を測定する「3DMark」。2012年版の方では何故かベンチマークを完走させることができなかったので、ここでは2013年版のスコアのみ掲載。トータルスコアは「11902」。ITmediaの記事によれば2012年版は「3500」程度のスコアになるようです。
GFXBench 2.7.2(GL Benchmark)
こちらもグラフィックス性能を測定するベンチマークアプリ。がいずれも2013年版の方が高いfpsを記録しています。テスト中の3D描画を見ていても明らかに2013年版の方が滑らかに動いていました。
NenaMark 2
NenaMarkでも同じ傾向。
Smartbench 2012
2013年版のトータルスコアが「5045」、ゲーミングスコアが「3184」。2012年版は「4062」、「2466」。
CF-Bench
トータルスコアは2013年版が「14857」、2012年版が「11874」。
Linpack
Multi-threadでのテスト。2013年版が「224.589MFLOPS」、2012年版が「125.217MFLOPS」。
Vellamo
ブラウザ性能を評価するVellamoのHTML5のテスト。2013年版が「1649」、2012年版が「1396」。
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という具合に、全てのベンチマークアプリで2013年版の方が優れているという結果になりました。公称のCPU性能1.8倍、グラフィックス性能4倍というのは大げさに言っているわけではなさそうです。
実際に動作させているところを動画に撮ってみました。NG連発で見苦しいシーンもあると思いますが(おまけにセミの鳴き声がうるさいw)、本体の電源起動、アプリの起動・終了、ブラウザでのページ表示/拡大・縮小/スクロール、YouTubeアプリでの再生開始の早さなど、ほとんどのシーンで2013年版の方がわずかに速く動作することが確認できます。
このようにみると違いはわずかですが、体感的には動作のモタツキがかなり軽減されたように感じ、より快適になりました。
なんか・・・結構しょっぱい結果のような。
まあコスパが売りだからしょうがないか。
そうですね。実際、旧型と比べると動作速度などいくらか改善されていると感じますが、だからといって現在のハイエンドスマホと比べて優っているかといえばそうでもありません。ただしこれが2万円台で買えるとなると、やはり買うメリットは十分かなと思います。