要するに、「超小型パソコンと、携帯電話が合体したもの」という解釈で良いのだと思います。通話することを主体にしてきた従来の携帯電話(フィーチャーフォンと呼ぶ)と比べて、”情報収集”や”情報共有”の能力が強化されていて、ウェブサイトの閲覧やSNSの利用など、よりスピーディーに、ストレス無く行うことが出来ます。
iphone(アイフォーン)やXperia(エクスペリア)という名前をどこかで耳にしたことがあると思いますが、これらは国内で最も代表的なスマートフォンのひとつです。
直感的な操作が新鮮!楽しい!
これまでの携帯電話とは操作方法が異なり、画面(スクリーン)を直接指で触れることで操作します。このタッチ操作はスマートフォンの最も大きな特徴の一つで、物理キーを直接押下して操作するよりも、より直感的に操作することが出来ます。例として、本のページを指でめくるような動作で画面をスクロールさせる「フリック」や、文章や画像を指2本で広げたりつまんだりして拡大・縮小させる「ピンチ」といった独特な操作方法があります。これらは単に機能的であるのみでなく、奇抜で先進的なギミックとしてスマートフォンの”面白さ”を増幅させる要因にもなっていると思います。
パソコンで出来ることは大抵出来る
もともとスマートフォンはビジネス用途のモバイル端末「PDA(ピーディーエー)」から発展したものですので、ワードやエクセル、PDFなどのファイルの閲覧も出来ますし、スケジュール、ToDo、住所録、音楽・動画再生、ゲームなどの機能もパソコンさながらに使うことが出来ます。
また、パソコンに画像編集ソフトや年賀状作成ソフトなど好きなアプリケーションを自由にインストールして拡張していくのと同じで、「アプリ」と呼ばれるアプリケーションソフトをスマートフォンにインストールすることで、次から次へと好きなように機能を追加していくことが可能です。例えばプリインストールされている電卓が使いにくいと感じれば、他の高機能な電卓ソフトをインターネット上から探してきてインストールすれば良いのです。アプリは法人・個人問わず、世界中のアプリ開発者によって数多く提供されていますので、簡単に入手することが出来ます。
他にも、例えばメールにおいては、フィーチャーフォンでは基本的にdocomoやau、softbankといった携帯キャリアが貸し出す専用のメールアドレスでしか送受信することが出来ませんが、スマートフォンならばプロバイダーメールや、hotmail、yahoo!mail、gmailなどの各種無料メールでの送受信も自由に、それも複数同時に行うことが出来ます。
いつでもどこでも共通のデータにアクセス出来る
これまではパソコンや携帯電話にデータを直接蓄積していくのが一般的でしたが、これからはインターネット上にデータを保存していき、それをパソコンやモバイル端末から逆に取り出して使う、という考え方が主流になりつつあります(「クラウドコンピューティング」と呼ばれる)。こうすることで、インターネットに接続されている端末さえあれば、いつでもどこでも共通のデータにアクセスすることが出来るようになります。例えばスケジュール管理ならば、パソコンで加えた変更がスマートフォン側のスケジュール帳に即座に反映され、変更内容をリアルタイムに把握することが可能となります。
スマートフォンはクラウドコンピューティングとの親和性がとても高いです。なぜならば、インターネットへは携帯キャリアの3G回線で常時つながっている状態ですし、取り出したどんなデータも基本的に扱うことが出来る多機能性を持ち合わせているからです。
どんな人がスマートフォンを持って幸せか
デジモノ好きなら持って間違いなく面白いと感じると思います。時代の流れに身を委ねて、何も考えずにまずは使ってみることをオススメします。但し一つ知っておいてほしいのは、携帯電話との付き合い方によっては必ずしも幸せになれるとは言い切れないということです。
まずスマートフォンには、多機能であるがゆえの複雑さと不安定さがあります。これは普段からパソコンを使っている人ならば何となく想像がつくかと思いますが、意図しないところでいつの間にか設定が変わってしまっていておかしくなってしまったり、インストールしたアプリ同士の相性問題によって正常な動作をしなかったりと、本来もっとも基本的な動作であるはずの通話すら、まともに出来ないといったことが稀に生じます。
また、スマートフォンの大きな問題の一つとして消費電力の大きさがあります。要するに、電池の持ちが非常に悪いのです。タッチ操作が基本のスマートフォンはディスプレイのサイズが一回り大きくなりますし、豊かな表現を実現するためにハイスペックを要求されますから、そういった部分で著しく電池を消費します。現状のスマートフォンではフル充電の状態から1~1.5日持てば良いという状況です。
これらのことから考えるに、現状では、通話の安定性よりもインターネットなどの情報収集、動画再生、ゲームなど他の機能に必要性を感じている人。あるいは、通話は従来どおりの携帯電話で行い、その他の機能はスマートフォンで利用するといった2台持ちが許される人が対象になってくるのではないかと考えます。
「虎穴に入らずんば、虎子を得ず。」 何れにしろ試してみて損は無いと思います。