Xperia arcブロガーイベント、Xperia arc先行展示イベント、そしてドコモ・スマートフォンラウンジのそれぞれでデモ機に触れてきましたので、レビューとしてまとめます。
Xperia arcは本日3月4日(金)より全国のドコモショップにて予約受付が開始されます。
手に持って感じた一番最初の感想は「軽い」でした。118gと、もともと軽い端末ですが、接触面積が広いからなのか、あるいは独特の弧状のフォルムをしているからなのか、数字以上に軽く感じました。
カラーは3色です。1番人気はミッドナイトブルー。端末下部に向かって徐々に青みがかかってくる。暗い場所ではほとんど黒に見えるほど濃いブルー。シルバーは上品な仕上がり。都会をイメージしたというザラっとした質感(手触りはツルツル)が特徴的。サクラピンクは女性向けの非常に明るく鮮やかなカラー。生産数が少なそうでプレミア扱いになるのかなと勝手に妄想してます。
端末右側面。背面がアーチ状に湾曲しているのが分かります。右側面にはボタン類が集結していて、microUSBポート、ボリュームボタン、カメラのシャッターボタンがあります。それと写し忘れましたが着信ランプがmicroUSBの上の方にあります。
ボタンは小さめで、特にカメラのシャッターボタンは極小で、やや長めに突起しているとはいえ、若干の押し難さがあります。
左側面です。3.5mmステレオミニジャックがあります。
上部です。電源ボタンとmicroHDMIポートがあります。
下部です。マイク、ストラップホール、そしてバックパネルを取り外すための切り欠きが見えます。
背面上部にはカメラ、LEDフラッシュライト。背面下部にはスピーカーとSonyEricssonのロゴがあります。また、ピンボケしていて分かり難いのですが、docomoロゴも上部右側に刻印されています。さらに、カメラの下部に何やら小さい穴が開いています。
ちょっと珍しいバックパネルを外したところ。SIMカードの隣に見える「2nd MIC」が先ほどの小さい穴の正体です。通話時に周囲の音を拾い難くするためのものなんだとか。バックパネルはGalaxy Sなどと同じ、パカっと外してペチペチっと嵌めるタイプです(長嶋監督元気かな)。
見事にピンボケしてますが、一応バックパネルの写真です(拡大可)。当然ですが非常に薄くて軽い。簡単に折れてしまいそう。しかし他のスマートフォンもこれは同じです。
前面です。ブラッククリアパネルによって液晶面と額縁との境界線が見えにくく、まるで黒い面全体が光りだすかのようです。
前面上部です。左からライトセンサー、近接センサー、受話口となります。
前面下部です。3つの操作ボタンがあります。左から「戻る」「ホーム」「メニュー」となります。ボタンの質感はやや安っぽく感じました。ブリキ(?)っぽいかる~い感じです。
ここでプチ情報。上の写真でディスプレイの右の方に薄っすら見える縦に伸びた点線。これ、実際に見てもこのように見えます。バックライト消灯時、光のあて具合によってディスプレイに格子状の点線がチラつきます。先行展示会会場の説明員さんに話を伺ってみてもこれが何なのか良く分からない様子です。バックライト消灯時のことなので実用上支障はありませんが、こうなる理由が気になります。
ソニービル先行展示イベントに置かれていた端末のバージョンはAndroid2.3.2。ドコモ・スマートフォンラウンジにあったものはAndroid2.3.1でした。どちらも基本的に動作はサクサクでしたが、2.3.2の方が全体的に安定しているような印象を受けました。
ビルド番号は「3.0.D.2.79」。スマートフォンラウンジにあった端末は古いもので「3.0.A.2.28」、新しいもので「3.0.D.2.47」でした。あるブログの記事によると製品版のビルド番号は「3.0.D.*.**」になるということなので、最終ビルドに近い状態であることがわかります。
内蔵ストレージの空き容量は267MBでした。この容量は主にインストール可能なアプリの量(サイズ)に影響するようなのですが、他端末と比べてだいぶ少ない値のようです。懸念点の一つと考えるべきなのかもしれません。
Quadrantを使ったベンチマークでは1400近い数字が出ました。Desire HDとまでは行かないものの、標準状態のGalaxy Sを上回り、その他現行端末の1.5倍~2.5倍程度の数字が出ています。(日経Linux 3月号のベンチマーク結果の数値と比較)
マルチタッチの同時認識数は「4点」。他機種で言うとDesire HD、IS03が4点、Galaxy S、Medias、IS05が5点といったところです。3点あれば問題ないと言われていますが、ゲームなどの複雑な入力が必要なケースでは同時認識数は多い方が良いと思うのですが、どうなのでしょうかね。
他機種では見かけない「ノイズ制御」なるものがあります(他機種でもあったらごめんなさい)。セカンドマイクを使ったノイズキャンセラーだと思われます。また、画面設定ではモバイルブラビアエンジンのON/OFF設定が行えます。元画像を調整して鮮明さを上げているので、OFFにすると素の状態のままを見ることができます。
音楽アプリは横画面表示にも対応し、ジャケット画像部分とコントロール部分の2カラム表示になっています。右の写真はFMラジオアプリです。Xperia arcは標準でFMラジオの視聴が可能です。TrackIDというアプリと連動させることで、ラジオで流れている曲のメロディーを読み取り、音楽配信サイトmoraやyoutubeでの検索結果を返す、といった実用性の高い応用も可能です。
動画
最後に動画を掲載します。やっぱり撮影は下手糞ですが、大体のイメージはつかめると思います。ちなみに撮影用に使ったのはスマートフォンラウンジにある端末で、先行展示イベントにある端末よりも製品版から遠いものになります。
動きのあるウィジェットを複数配置すると、ホームスクリーンのページめくりが若干もたつくようです。そのほかは非常に軽快でした。
起動までの動画です。起動時間は約32秒です。
シャットダウンまでの動画です。シャットダウンされたと思いきや、そこからさらにSonyEricssonのロゴ、充電中マークを表示します。完全にシャットダウンされたのはSonyEricssonのロゴが表示される直前だと思われます。仮にそうならば、シャットダウンに要する時間は約15秒です。
まとめ
おサイフケータイ、NFC、ワンセグ、赤外線通信に対応していないことを承知の上であれば、現時点で国内キャリアを通して購入できる最高のアンドロイドスマートフォンであると私は思います。Xperia X10(SO-01B)からの乗り換え組みやスマートフォンデビュー者で、相当な売れ行きになると予想します。
まずデザインが秀逸です。もちろん好みもあるのでこのフォルムが嫌いな人もいるでしょうが、間違いなく一般ウケするデザインです。質感も良し、色も良し、軽さ良し、サイズ良し、悪いところが見当たりません。
スペックとしては最先端とは言えませんが、今はちょうど現行世代から次世代へと移り変わる節目にあたる時期なので、現行世代の集大成のような端末と考えればどうにか納得できると思います。「安定」という意味での安心感もあります。
それと肝心なのがOSのバージョンアップについてです。Xperia arcブロガーイベントでも言っていましたが、最新バージョンのOSを搭載することにかなりの義務感を持って取り組んでいるようですので、大きく期待して良いと思います。グローバルモデルをベースにしているのでもともとバージョンアップがやりやすいでしょうし。
アプリにも可能性を感じます。高性能な端末を作ってハイそれで終わり、ということではなくて、Xperia arcを使ってできる事をメーカー自身も探求し続けていくのかなと。なんとなくその辺りのサポート具合が他のメーカーとは違うのかなと今回のブロガーイベントに参加して感じました。