auからWiMaxに対応したアンドロイドスマートフォン「HTC EVO 4G」が発売されることを日経が報じましたが、そもそもEVO 4Gとはどんな端末なのか、そしてWiMax対応で何が出来るのかについてまとめてみました。
「EVO 4G(イーヴォ・フォージー)」はHTC社製のハイエンドスマートフォンです。米国で昨年9月に発売され、300万台を超える大ヒットを遂げています。
現行ハイエンド機に迫る高いスペック
人気の秘密その1は、高いスペックにあります。チップセットはQualcomm QSD8650で1GHzのCPUを搭載、解像度WVGA(480×800)の4.3インチ大型ディスプレイ、810万画素のフロントカメラと130万画素のサブカメラを搭載しています。OSは発売当時Android2.1でしたが、現在ではAndroid2.2へアップデートされているそうです。
チップセットがQSD8650ということでDesire HDなどの現行ハイエンド機と比べて一世代旧型になりますが、REGZA PhoneやLYNX 3D、IS03などの国内最新モデルとは同じですし、今後しばらくは十分戦える性能であると言えます。しかも、もしかしたらau版としてリリースされるものはこの辺りを上位のものに変えて出してくる可能性もありそうです。
WiMaxに対応
人気の秘密その2は、WiMax(ワイマックス)に対応していることです。WiMAXとは高速、大容量のモバイルブロードバンド通信の方式のひとつで、下り最大40Mbps、上り最大10Mbpsという非常に高速な通信が行えます。理論上では現行サービスの約4倍、実測値では約10倍高速だと言われています。
動画や音楽などの大容量コンテンツを頻繁に扱うスマートフォンでは通信速度は機能性を左右する最も大事な要素のひとつですから、他機種に比べて大きなアドバンテージになります。
次世代高速データ通信サービスの弱点は提供エリアの狭さですが、WiMaxは他の次世代通信サービスよりも比較的提供エリアが広いのも特徴です。おれは田舎だからどうせダメだろうなぁ・・・、と思っても意外と提供エリアに入っている可能性もあるので、一度エリアを調べてみることをお勧めします。(私がそうでした)
しかもEVO 4Gは3Gにも対応したデュアルバンド端末なので、たとえWiMaxが圏外の場所でもCDMA2000方式に切り替えて通信することが可能となっています。
その他
その他、高速通信を活かしたテザリングが行えるのも魅力のひとつのようです。EVO 4Gをモバイルルータのように使うことができ、WiMaxまたは3G回線を通じてパソコンやゲーム機をインターネットに常時接続させることが出来ます。それも最大8機同時にです。しかしこれは3G回線の帯域を圧迫してしまう恐れがあるため、国内仕様ではこの機能は省かれてしまう可能性があるとのことです。
弱点もある
こんな素晴らしい端末ですが、弱点もあります。
まず端末重量170gという「重さ」です。同じHTC製のDesire HDも重いと言われていますが、それでも164gです。ちなみに他端末を例にとると、REGZA Phone 149g、LYNX 3D 140g、Galaxy S 118g、IS03 138g、IS06 109g、003SH 140g、iPhone 4 139g といった具合です。モバイル機器で20g違えば体感的にだいぶ違うはずです。
また、端末の横幅が広いのにも抵抗を感じる方が多いかもしれません。
最後に
以上ですが如何でしたでしょうか。スマートフォンをハードに使いこなす人であれば非常にメリットの多い端末だと私は思いました。au版のEVOはまだスペック等具体的に発表されていませんが、EVO 4Gの特徴であるハイスペック、テザリング機能という部分を薄めないためにも、auには多く期待したいところです。
※端末スペックを表にまとめたいところですが、auから未発表であるため発表後に回したいと思います。